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株式会社デンソー

社内向けの情報コンテンツを世界135カ所超の拠点にアカマイインターネットソリューションでセキュアに快適配信

デンソーグループに関わるすべての人が、デンソーに愛着を感じ、同じ方向を見ていけるようになればと思っています。

情報企画部 IT基盤推進室 CS基盤企画課長 神谷 豊晴氏 , デンソー

概要

株式会社デンソーは愛知県刈谷市に本社を置く、部品メーカーである。1949年トヨタ自動車から分離独立し、日本電装株式会社を設立(1996年、社名を株式会社デンソーに変更)。カーエアコンやラジエーターなどの熱機器、エンジン駆動系部品や制御システムなどのパワートレイン、制御コンピュータ、モータなど自動車関連機器事業だけでなく、ヒートポンプや家庭用エネルギーマネジメントシステムなどの生活関連機器なども手がけている。トヨタ自動車をはじめ世界の主な自動車メーカーに各種部品を供給し、エアコンなど世界ナンバーワンシェア製品を擁する、世界トップレベルのグローバル部品サプライヤーである。グループ企業は国内外に百数十社を数える。

社内情報ポータル「DENSO CONNECTION」に込められた想い

そのデンソーが2014年5月にスタートしたのが「DENSO CONNECTION」と名付けられた、本社・グループ会社社員を対象にしたグローバル情報ポータルサイトである。世界数十カ国に拠点数で135カ所以上、社員数で13万人を超えるユーザーに、日本においたサーバーから日本語と英語で、動画を含む各種の情報コンテンツを毎日発信している。世界の各地にいるユーザーに対して、情報コンテンツを安全かつ確実に届けるため、同社が選択したのは専用線ではなく、アカマイのインターネットCDN(コンテンツデリバリーネットワーク)ソリューションだった。

このような大規模な地域的広がりを持つ”社内向け情報ポータル”はどのようにし て可能になったのか、DENSO CONNECTIONのコンテンツ作成を担当するデンソー 広報部 広報2室の大前友紀氏と、システム全般の構築のリーダー(システム全体統括責任者)である情報企画部 IT基盤推進室 室長の小林公英氏、アプリケーションの開発を担当した情報企画部 IT基盤推進室 CS基盤企画課長の神谷豊晴氏、担当課長の木原祐二氏、グローバルネットワークを担当した情報企画部 IT基盤推進室 インフラ基盤企画課 担当係長の川合恭輔氏にお話を伺った。

DENSO CONNECTION稼働以前は、全社的に利用できるポータルはなく、日本から情報発信をするにも社内報のみだった。

「もともとデンソーグループ内で、情報がどれだけ社員に届いているかということに問題意識がありました。本社にいると気づかないことですが、実態を調査したところ、海外に行けば行くほど、末端の組織になるほど情報が届いておらず困っている、誰に聞けばある情報が手に入るかわからないという声が大きかったのです」(大前氏)。これに、グループ企業の社員それぞれがデンソーの一員であるとの意識を持ち、お互いに協力して取り組んでもらいたいという経営層の強い想いが加わって、DENSO CONNECTIONのプロジェクトは3年ほど前にスタートした。

こうしてスタートしたDENSO CONNECTIONプロジェクトで、システム構築が始まった のは2013年5月のことだ。「システムを作る上で一番怖かったのは、今後さまざまな情報がこの情報ポータルに載ってくると予想される中で、情報漏洩などに対してどのようにセキュリティを担保するかでした。それを考えるとどうしても自社運用でサーバー を立てて専用線でという話になりますが、それで映像を流して海外拠点で見られるかといったらダメだろうというのが見えていました。そこで当社のネットワーク技術者が見つけたのがアカマイのソリューションでした」(木原氏)

コンテンツを配信するCDN事業者はアカマイ以外にも存在するが、そこでアカマイが選ばれたのはなぜだろうか。「アプリケーションの視点でいいますと、我々はLDAPなどで認証を行っています。そういう既存のネットワーク認証システムとうまく融合し、インターフェースを取って、かつセキュリティを確保できると納得できたからです」(木原氏)

「CDN事業者選定にあたっては、試行用のアプリを利用し、世界中の拠点から実際にアクセスを行い、すべての拠点を通して最も安定した結果が得られたのがアカマイでした。しかし、社内システムを当社の閉域網ではなく、インターネットを通すという新たな試みは、方針は快く了承でも技術的に理解してもらうことが難しく、各拠点担当者との調整で苦労が絶えませんでした。

また、CDN利用に際して、アプリケーションとCDNの親和性やラストワンマイルをどこまで救済できるかが重要であると考えており、CDNで配信性を向上するようアプリ構成を検討したり、アカマイ側でもチューニングやコンテンツ解析を行ったり、アプリ構成による ボトルネック等を解消することに努めました。セキュリティの観点では、外部からの攻撃点だけでなく、CDN上にデータが保存されるという点でアカマイの情報管理についてしつこく確認させていただきました」(川合氏)

1つの窓口でグローバルなサポートをレスポンスよく得られるアカマイ

実はDENSO CONNECTIONのリリース時期は最初から2014年5月と決まっていた。システム構築はなかなかの強行軍だったようだ。「全部で138社に展開したのですが、4月になって1社1社チェックしてコンテンツが見えるかという接続確認をしました。そこで動画が見えないという問題があったとき、アカマイに連絡すると半日くらいで調査、設定変更作業に当社と連携して作業しました。短期間で展開する上で非常に助かりました」(木原氏)

こうしたグローバルなサポートについて、アカマイは高い評価を得た。「全世界に拠点があり10万人を超えるようなユーザーがいる中で、エンドツーエンドで品質保証する上で、間のネットワークについてきっちりと調査・確認を取っていただけるパートナーが私たちの希望でしたが、アカマイは協力的でしっかりやっていただけました。また、いろいろなネットワーク事業者と付き合いがありますが、その中でアカマイはグローバルに統一したワンウインドウでのオペレー ションという点で、優位だったと感じています。」(神谷氏)

こうして5月に無事運用開始したDENSO CONNECTIONは現在、グループ会社を含めた間接部門の社員を中心におよそ6万5000人が利用できる。毎日2万人ほどがログインして役員からのメッセージ、各国グループ会社から届けられる工場開所式の様子やモーターショーなどのイベントの状況などを閲覧している。これまでに最も人気があった記事は役員層のメッセージ記事で1日に5000アクセスがあったという。始まって3カ月だが社長はじめ経営層トップから海外グループ会社の社員まで、評判は上々のようだ。

「『会社が変わったと思った』という声をたくさんいただきました。毎日グローバルな情報を自分で得られるようになり、『遠くに感じていたグループ会社が身近に感じられるようになった』という社員もいます。トップからも、今回の取り組み自体が新しい海外のコミュニケーションのあり方を変える活動になるとの評価もいただいています。トップのメッセージは人気の高いカテゴリで、情報発信する側も、『いいね』など直接反応が見えるのでどう載せれば見てもらえる かというスタンスで考えてもらえるようになりました。今後は海外のコンテンツを動画でよりタイムリーに出していけるようにしたいですね」(大前氏)

今後のDENSO CONNECTIONの展開については、社員ごとのページ(マイページ)を作ったり、モバイル対応することで仕事場にパソコンを持たない直接部門の社員でもコンテンツを見られるようにしたりと、幅広い選択肢が考えられている。「情報によっては家族と一緒に見られるようにして、デンソーグループに関わるすべての人が、デンソーに愛着を感じ、同じ方向を見ていけるようになればと思っています」(神谷氏)

さらにDENSO CONNECTION以外でも、アカマイに期待がかかる。「海外拠点への業務・設計移管、協業などグローバルへの業務シフトが加速していて、拠点間の通信量が増加しています。3次元CAD、映像などの大容量データ通信を行うケースも多く、早急にレスポンスの良い環境を構築する必要があり、グローバルNWの見直しを行っているところです。海外拠点を含む通信網を、低遅延で、スケーラブルなのものにしつつ、今後さらに拡張されるアカマイとシスコシステムズのエンタープライズWAN分野のソリューションは、閉域網とインターネットの併用をより高次元で可能にすると考えており、大いに期待しています」(小林氏)。