進化を続けるインターネットに対応する俊敏性とパフォーマンスの向上

顧客の Web 体験とモバイル体験を向上させるためのコンテンツ配信の 4 つの重要なの要素

過去 10 年間で、インターネットは急速な進化と拡大を遂げ、現在では 33 億人超の人々が生活のほぼすべての面でインターネットに接続しています。現在、2010 年代後半以降のことを考えると、インターネットはさらに急速に変化することが予想されます。その内容は、インターネットにアクセスするデバイス、インターネット上で実行されるソフトウェアから、組み込まれる基本的なテクノロジーやプロトコルまで多岐にわたります。

こうした変化は、アジャイルな企業には魅力的なチャンスとなりますが、一方でこれによる複雑化も、困難な課題として登場します。

  • デバイスとネットワークタイプの急増。今日では、世界中で 134 億台のデバイスが接続されており、この数は 2020 年には 3 倍に増加すると予測されています1 — インターネットは Web やモバイルからウェアラブル技術、M2M(マシン・ツー・マシン)の通信に至るまで、多様化するやり取りに対応する必要があります。ところが、新しいプロトコルの普及が遅れていることから、コンテンツ配信が妨げられ、顧客体験が損なわれるようになりつつあります。
  • よりリッチで高度なコンテンツ 現在の消費者が期待する魅力ある体験を生み出すために、Web サイトでは画像、動画、そして基盤となっているコードも複雑なものが使用されるようになっています。さらに、ラストマイルブロードバンドや高精細度デバイスが利用しやすくなったことにより動画品質の要求水準が引き上げられていることから、必要となる動画容量は、今後数年間で 5~10 倍に増加すると予想されます。
  • 大規模化および巧妙化する攻撃 ハッカーやサイバー犯罪者は、Web サイトや Web アプリケーションを標的に、より大規模でより複雑な攻撃を仕掛けるようになってきています。2019 年までにサイバー犯罪に関連するコストは世界全体で 2 兆 1 千億ドルとなり、現在(2015 年)推定されている年間コストの約 4 倍になるとする調査結果があります。2

優れた顧客体験に欠かせない 4 つの要素

お客様とのやり取りやトランザクションがデジタルチャネルへとますます移行していく中で、様々な種類のデバイスからアクセスできる、リッチでインタラクティブなサイトやフル機能のアプリケーションが公開されるようになってきています。こうした動きの陰では、トランザクションおよびコンテンツ配信の最適化とセキュリティ確保を行うクラウド・デリバリー・プラットフォームおよびサービスが必要とされています。

1.高度な分散型アーキテクチャ

速度と安定性を維持しながらリッチなコンテンツとモバイルアプリケーションを配信するためには、コンテンツの配信サーバーを利用者の近くに置く必要があります。データの伝送距離が長いほど、レイテンシーの生ずる機会が増えるため、「饒舌」な Web アプリケーションや高品位の動画で特に、パフォーマンスが予想外に著しく悪化することがあります。パフォーマンス、信頼性、そして規模を高水準で実現するためには、高度な分散型コンテンツ配信プラットフォームが必要不可欠です。

モバイルでの利用が拡大していることから、サービスプロバイダーは、ネットワーク速度の低下とトラフィックの急増によるレイテンシーを最小限に抑えるために、プラットフォームの境界をさらに拡大する必要にも迫られるようになります。

2.最先端のパフォーマンスサービス

分散型アーキテクチャによって最適な配信を行う物理的フレームワークが構築されると同時に、インテリジェントなソフトウェアサービスによって複雑性が軽減され、最新の Web 技術が適用されることで、最大限に魅力的なインターネット体験の提供が可能になります。

  • Web サイトもモバイルアプリも機能が強化され、より動的で複雑になってきていることから、Web ページは読み込みに時間のかかる「重い」ものになりがちです。
  • 異なる画面サイズに対応するためにレスポンシブデザイン技術が採用されたサイトでは、必要のないリッチなメディア資産がモバイルデバイスへ「過剰にダウンロード」されることが弊害となる場合があります。
  • デバイス自体の多様化も進んでおり、対応すべきフォームファクター、ブラウザー、オペレーティングシステム、デバイスの機能について、極度に細分化された状況が生じています。
  • 2019 年までには、消費者によるインターネットトラフィックの 80% を動画が占めるようになると考えられています。3 — これは利用者数と要求品質のいずれもが増加することを示す驚異的な推計です。特に、メディア企業に必要とされる動画容量は、100 倍以上に増加する可能性があります。

このように複雑で急速に進化する環境の中で、すべての利用者が高速で魅力的な体験を味わえるようにするには、高度なキャッシングやサイトの動的高速化のように、利用者それぞれの体験を協調的に最適化する多様なインテリジェントサービスが必要です。

3.高度なセキュリティ機能

インターネット上に高価値データとトランザクションのボリュームが増加し続けている今、それを悪用しようともくろむ攻撃者の勢力も増え続けており、そうした勢力は組織に多大なコストを生じさせます。2016 年度のサイバー犯罪による損失は、全世界の企業で平均して 950 万ドルに上り、2015 年度に比べて 21% 増加しています。4

インターネット上の脅威をめぐる環境が不安定さを増していることを考えると、現在および将来にわたるインターネット規模の脅威に対抗する防御レイヤーによって、Web サイトとアプリケーションのセキュリティを確保することが求められています。

  • Akamai ネットワーク全体で 100 ギガビット/秒を超える分散型サービス妨害攻撃(DDoS)の件数を見ると、2016 年第 4 四半期は 2015 年第 4 四半期に比べて 140% 増加しています。こうした大規模な攻撃は、ハッカーが増幅手法によって以前の何百倍もの規模の猛烈な攻撃を仕掛けることができるようになるにつれ、劇的に増加しました。攻撃は多くの場合、高トラフィックの開始動作やイベントでインフラストラクチャがすでに過負荷になっている時に合わせて、断続的に繰り返されます。企業側には、すべてのポートとプロトコルにわたってインフラストラクチャを守るための常時稼働機能が必要です。
  • Web ベースの攻撃は経済的被害が最も大きいタイプのサイバー犯罪で、ハッカーはサイトを対象とする改ざん、妨害、盗難を目的に、Web サイトの脆弱性を悪用しようとします。こうした攻撃は、DDOS 攻撃と同時に開始されることが多くなってきています。この場合、DDOS 攻撃は、注意を拡散させて Web ベースの攻撃による被害をさらに深刻なものにするために用いられます。防御には、高度な分散型クラウドプラットフォーム全体にわたるスケーラブルなファイアウォールソリューションを用い、ルールセットを継続的に更新してトラフィックを正確にフィルタリングすることが必要です。

企業が独力でこうした攻撃に対抗することはできません。利用者に対するパフォーマンスにまったく影響を与えることなく、不正なトラフィックを正当なトラフィックと区別し、最新の検出法や緩和策を把握し、さらに攻撃トレンドや悪意のある行為をリアルタイムで特定するためには、脅威に対する包括的な情報収集が必要です。

4.アジャイルな企業であり続けるためのサポート

企業の間では、急速な変化とイノベーションの時代にあって競争力を維持するために、よりアジャイルになる必要があると認識されています。フラッシュセールでも日常の取引でも、リアルタイムの在庫でも価格変更でも、あるいはプロモーションイベントでも製品発売でも、Web サイトやモバイルアプリの機能とコンテンツは、かつてないほど頻繁に更新されています。つまり、インフラストラクチャもそれに対応する必要があります。

しかし多くの企業では、サイトのパフォーマンスやセキュリティを維持するための社内リソースやスキルセットを確保できていないのが実情です。クラウド・デリバリー・プラットフォームで信頼できるプロバイダーを採用することにより、高度なキャッシュ制御や高速消去機能、あるいは柔軟性に富むコンテンツ処理のような最新の機能、そしてセルフサービスにも対応した制御が可能になります。

変更を迅速に展開できることもさることながら、そうした変更を安全かつ合理的にテストできることも大切です。継続的配信、あるいはリリースサイクルの短縮や高頻度化が行われるようになっている現在、これは特に重要です。プラットフォーム管理機能は、開発プロセスの合理化推進と、利用状況、パフォーマンス、セキュリティ測定基準の可視性向上に有効です。

マネージドサービスで正しいサービスプロバイダーと提携して、コンテンツ配信を監視し、問題の特定と解決を先行して行い、動的なマルチベクトル型のサイバー攻撃をかわすことにより、パフォーマンスと防御の最適化が保証されます。そうすることで、内部では中核事業に必要なリソースの確保に集中でき、制約を受けることなく事業革新を進めることができます。

結論

Web がより動的になり、モバイルトラフィックが増大し続けている現在、応答性を高め優れた顧客体験を常に実現することで、企業とその経営陣はイノベーションを先取りすることができます。高度な分散型アーキテクチャ、最先端のパフォーマンスサービス、最新のセキュリティ機能を備え、エキスパートによるサポートも受けられるクラウド・デリバリー・プラットフォームを利用することで、インターネットを現在も将来も活用して、事業を常に前進させることができます。

 

 

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1 Juniper Research、『The Internet of Things:Consumer, Industrial & Public Services 2015 - 2020』
http://www.juniperresearch.com/press/press-releases/iot-connected-devices-to-triple-to-38-bn-by-2020

2 Security Magazine、『Cybercrime will Cost Businesses $2 Trillion by 2019』
http://www.securitymagazine.com/articles/86352-cybercrime-will-cost-businesses-2-trillion-by-2019

3 『White paper: Cisco VNI Forecast and Methodology、2015 - 2020』
http://www.cisco.com/c/en/us/solutions/collateral/service-provider/ip-ngn-ip-next-generation-network/white_paper_c11-481360.html

4 『2016 Ponemon Institute Cost of Cyber Crime Study』
http://www8.hp.com/us/en/software-solutions/ponemon-cyber-security-report/