オイシックスドット大地株式会社

短期間で負荷なくHTTP/2化 20%のサイトパフォーマンス向上を実現

アカマイに切り替え後は障害が全くなく、高性能で安定したサービスを継続。 さらに今回、大がかりな改修なしに短期間でHTTP/2化を果たし、20%ものサイトパフォーマンス向上を負荷なく実現。サービスは順調に拡大し、ユーザー滞在時間も向上。

HTTP/2への対応は、Webサイト運営者にとって必須の課題です。アカマイのサービスを活用したことで、サイトやサーバなどの大がかりな改修を行うことなく、短期間でHTTP/2化を果たすことができました。この対応でパフォーマンスが20%も改善したことは、想像以上の効果です。

長尾優毅氏 , システム本部 システム基盤部 部長 , オイシックスドット大地株式会社

おいしくて安全な食品を幅広い消費者に 気軽に買える定期ボックス「Oisix」

オイシックスドット大地は、“おいしくて体に良いものを苦労せずに食べたい”というユーザーのニーズに応えるべく2000年に創業した。同社は、食品の安全性を非常に重視しており、“つくった人が、自分の子どもに食べさせられるもの”のみを提供することを宣言している。

ビジネスの中核である「Oisix」は、独自の食質監査や商品審査を通じて厳しい基準をクリアした商品を提供するネットスーパーサービスである。2017年には、有機野菜販売の草分け的存在である「大地を守る会」と経営統合して現在の社名へ変更。安全でおいしい食品を幅広い消費者へ届けるべく、事業の強化に努めている。

Oisixは、一週間ごとに「定期ボックス」と呼ばれる食品のセットが届くサービスがある。定期ボックスの内容は毎回異なり、旬の野菜など十数種類の食品が含まれる。このメニューは、Webサイトを通じて自由に変更することができる。大地を守る会は主にカタログを通じた定期購入サービスを提供している。

最近では、“20分以内で2品作れる”レシピつき献立セット「Kit Oisix」の人気が高い。著名な料理研究家のレシピなどが用意され、必要量の食材から調味料までがセットになっており、料理を簡単に作ることができるという。

成長を続けるWebサービス 高性能で安定したアカマイに切り替え後は障害が全くない

Oisixの会員数は、2017年6月現在で約15万人。月間のページビューは2,000万PVを数える。

「会員数は順調に伸びており、ページビューも右肩上がりで上昇しています。特に昨今はモバイルユーザーが急増し、iPhone、Android向けスマホアプリのユーザーも含めると、全アクセスの7割を遥かに超える勢いです。スマホアプリのユーザー数は堅調に増えており、アクティブ率が高いため、今後も注力していく予定です」と、システム本部 システム基盤部 部長 長尾優毅氏は述べる。

上述したように、オイシックスドット大地のミッションは、安心して食べられる食品を消費者へ届けることである。その中核を担うITインフラも、安心して安定的に利用できるものでなければならない。それが、インフラ全般を担当する長尾氏のミッションだ。

特に重要なのは、やはりWebサイトのインフラである。Oisixのサービスは一般のECサイトとは異なるが、定期ボックスの内容変更の〆切日など、アクセスが集中しやすいタイミングがあるのは同様だ。食品を紹介することが中心になるため、画像が多用されることもポイントである。画像の入れ替えも頻繁に行われる。

Webパフォーマンスが劣化すれば、会員数の減少という大きな打撃を受けることにつながる。そのため長尾氏は、安定的に安心して利用できるWebサイトのインフラ整備に取り組んできている。

「商品を提供する側としては、できるだけ実物の良さが伝わるように、解像度の高い画像を使いたいと考えます。しかしインフラ担当としては、Webサイトのパフォーマンスを劣化させるわけにはいきません。実は以前、他社のCDNを利用していたのですが、2014年に、性能と安定性を見込んでアカマイに切り替えました。以来、画像の配信を中心に活用していますが、切り替え後は配信トラブルが全くありません。」(長尾氏)

短期間で負荷なくHTTP/2対応を実現 ページ表示速度は20%もの向上

Oisixにとって、良好なWebパフォーマンスは極めて重要な要素だ。アカマイの配信サービスを一部のコンテンツに適用することで、ある程度の快適さは確保できていたが、順調に成長を続けるOisixにとって、将来的なニーズに応えられる対策が必要だった。

転機となったのは「HTTP/2」技術の登場だ。HTTP/2に対応すれば、Webパフォーマンスを向上することができる。HTTP/2はHTTPS接続が必須とされているが、これを機に常時SSL化を果たせば安全性を大幅に高めることができる。また、Google等の検索エンジンがHTTPS化されていないWebページの評価を下げることを表明しており、将来的な対応は必須だった。

「HTTP/2は、WebページやWebサーバだけでなく、ロードバランサーなどすべてのシステムで対応しなければなりません。その改修やテストには大きなコストがかかりますし、長時間かかることも問題です。アカマイの配信サービスを活かせば、サーバやWebページを改修することなく、短期間でHTTP/2に対応できます」(長尾氏)

オイシックスドット大地では、配信サービスの適用範囲を全Webコンテンツに拡張することに決めた。もともと長尾氏は、高速化の効果はそれほど大きな期待を寄せておらず、「今と変わらなければ現状は十分。改善するとしてもせいぜい10%程度か」と想像していたという。ところがテスト結果は想定以上で、スマートフォン向けページ表示時間は従来比で約20%削減でき、期待上の高速化を実現できたのだ。

長尾氏は、1か月ほどで構築やテストを完了し、アカマイのサポートを受けながら短期間で導入を果たすこともできた。本番環境のパフォーマンスはテスト時よりもさらに良好だったという。

長尾氏は、同時にHTMLやスタイルシートなどのチューニングも施していたため、すべてがインフラ改善による効果とは言えないとしながらも、「技術的にアカマイの配信を活用したHTTP/2化の果たした役割は大きい」と、高く評価する。

約半年間の運用で、現在のところトラブルもなく、会員数やアクセス数、トラフィック量も順調に伸び続けているとのことだ。ユーザーの滞在時間にも向上が見られ、パフォーマンスの改善効果の1つと推測される。

よりよいサービスのために 最先端の技術に期待

オイシックスドット大地が提供するような有機野菜や特別栽培農産物などのプレミアム性の高い食品市場は、まだまだニッチだと評価する。同社はOisixのサービスを通じて、これをメジャーな市場へと成長させていきたいと考えている。

その実現が近づけば近づくほど、Oisixのユーザーもトラフィックも増え、より快適で安全なサービスが求められる。そのときアカマイの配信サービスは、いっそう重要な役割を担うはずだと長尾氏は予測する。

また長尾氏は、Webサービスに求められる要件が増えることを想定し、アカマイの多様なサービスにも大きな関心を示している。

まずはWebサイトの安全性を高めるWebアプリケーションファイアウォールだ。PC向けとモバイル向けに、それぞれに画像を自動最適化する「Image Manager」も注目しているという。さらに、Webパフォーマンスと売上の相関を分析するデジタルパフォーマンス管理ソリューション「mPulse」も、新しいサービスとして興味深いとしている。

「私たちは、安心して安全かつ快適に利用できるOisixを運用し続けるため、積極的に最先端のIT技術を取り入れたいと考えています。アカマイには、私たちのような事業者が最新の技術を容易に活用できるように、魅力的なサービスを継続して開発してくれるように期待しています」(長尾氏)

オイシックスドット大地は、消費者が安全に豊かな食生活を楽しめ、生産者が誇りを持って食品づくりに励める社会の実現に向けて、ビジネスを継続的に成長させていくことだろう。アカマイ・テクノロジーズのサービスが、同社のサポートを通じて、日本の食を支えていく。