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プラットフォームアップデート:AKAMAI、EDGE アプリケーショの力を増幅し、開発者の可能性を拡張

Alex Balford

執筆者

Alex Balford

June 15, 2021

Alex Balford

執筆者

Alex Balford

Alex Balford is a Senior Product Marketing Manager at Akamai Technologies responsible for global marketing activities across Akamai's media delivery solutions portfolio. As a seasoned media professional, he conveys a keen understanding of market and technology trends influencing the evolving TV and OTT landscape. His experience includes marketing technologies that span across OTT content management and delivery, advertising and Content Delivery Networks (CDN). Prior to joining Akamai, he was at SeaChange International.

Akamai プラットフォームアップデートへようこそ ― Akamai のエッジテクノロジーとセキュリティ製品ポートフォリオの新機能とイノベーションについて、2 日にわたって見ていきます。今日はエッジテクノロジー製品について見ていきます。これには、エッジコンピューティング、エッジデリバリー(CDN)、および顧客の優れたデジタル体験を支援するその他の補完的な製品やサービスが含まれます。Akamai は、プラットフォームアップデートの一環として、顧客がより強力なエッジアプリケーションを構築し、ユーザー体験を向上させるための新製品と機能を発表しています。

いまエッジで起きている変化    

パンデミックが始まってから、目まぐるしい速度で変化が進んでいます。McKinsey & Company の調査によれば、COVID-19 に対応するため、各組織および業界におけるデジタル導入は、わずか数か月で数年分加速しています。Akamai では、この急速な変化を示す指標を直接体験しました。Akamai Intelligent Edge Platform では、2021 年 3 月に 200 Tbps という 1 日あたりのピークトラフィック記録を達成しました。Akamai の 1 日あたりのトラフィックピークが 2019 年に 100 Tbps に達するまでに 20 年以上かかりましたが、それから 2 年足らずで 2 倍になりました。多くの組織が、エッジを最大限活用することで、変化のスピードに後れをとることなく、現在の環境でイノベーションを推進しています。そして、それを先導しているのは開発者です。

世界で最も分散された CDN プラットフォーム上     のエッジコンピューティング:開発者にとっての大変革

Akamai は 20 年以上にわたり、エッジで活動してきました。エッジ利用がどのように成長してきたかは、ピークトラフィック記録が物語っています。2008 年に 1 Tbps、2012 年に 10 Tbps、2019 年に 100 Tbps、2021 年に 200 Tbps を達成しています。Akamai プラットフォームは、現在でも世界で最も分散された最大の Edge プラットフォームであり、世界 135 か国の 950 近い都市の 1,400 以上のネットワークに、4,200 か所以上の Point of Presence(PoP)を擁しています。数千もの顧客が Akamai Intelligent Edge Platform を日常的に使用して、アプリケーション、Web サイト、API、メディアコンテンツのセキュリティを確保し、パフォーマンスを最適化しています。Akamai のエッジコンピューティングにより、開発者は、絶えず拡大し続ける Akamai のグローバル CDN 拠点を活用して、エンドユーザーに最も近いエッジでコードを記述して実行できます。

これを実現するため、Akamai では低レイテンシーのサーバーレス・コンピューティング・プラットフォームである EdgeWorkers に多額の投資を行い、Akamai Intelligent Edge を開発者に開放しています。これにより、開発者はコードを記述するだけで、当社のプラットフォーム上で独自のデジタル体験を構築を開始できます。今回のプラットフォームアップデートで、Akamai は開発者にゲームチェンジをもたらす新機能を発表します。開発者は、より優れたコントロールが可能になり、エッジで強力なデジタル体験を作成できるようになります。

Akamai のエッジ製品および事業戦略担当 SVP、Lelah Manz がプラットフォームアップデートの概要を説明します。

アップデートの内容      

EdgeKV ― Akamai の新しいキー・バリュー・ストアは、構造化データまたは半構造化データを保存または書き込むためのエッジデータベースです。EdgeWorkers で実行されるサーバーレスアプリケーションを動かすために使用される情報への信頼性の高いアクセスを提供します。ますます多くのアプリケーション機能がエッジに移行する中、低レイテンシーと優れたユーザー体験を確保するためには、データへの迅速なアクセスが不可欠です。EdgeKV により、サーバーレスアプリケーションは、エンドユーザーの近くにあるエッジロケーションでデータにアクセスできます。クラウドやオリジンのデータセンターから情報を取得する必要がないため、リクエストに迅速に応答できます。これで、データベースの複製、バックアップ、最適化について心を悩ます必要がなくなります。EdgeKV により、データとそのデータを使用するコードに集中できます。

一例を挙げると、多くの顧客が EdgeWorkers を使用して、IP ベースのジオロケーションマイクロサービスをエッジで作成しています。しかし、ある顧客は、特定の州の現地法に準拠するため、ユーザーの物理的な位置を特定するためのより詳細な方法を必要としていました。この顧客は、EdgeKV を使用することで、近くのエッジ上のEdgeWorkers のロジックによって、複雑なジオロケーションの計算を実行するために必要なデータを書き込み、保存し、ユーザーの経度と緯度の座標を州ごとにマッピングすることができました。

EdgeWorkers ― Akamai は、開発者がエッジでコードを簡単に展開できるように支援しています。リソースティアの導入により、開発者は各自のニーズに合わせて価格オプションを柔軟に選択できます。現在、2 つのティア(枠)を用意しています。Basic Compute(CPU とメモリの使用率が比較的低いアプリケーション向け)と Dynamic Compute(CPU とメモリの使用率が高いアプリケーション向け)です。いずれも、ティアあたり最大 3,000 万件の EdgeWorkers イベントを無料で利用できます。つまり、EdgeWorkers のイベントを毎月最大 6,000 万件無料で利用できるということです。また、強化されたデバッグ機能の追加で、開発者は、セキュアなレスポンスヘッダーを使用して返される診断情報によって、アプリケーションのステータスを細かく把握できます。

Akamai では、パートナーが Akamai を利用して容易に開発できるように支援しています。今年の初め、Akamai は Queue-it と提携し、Vaccine Edge を市場に投入しました。多くの COVID-19 ワクチン接種予約サイトに、リクエストが殺到し、システム稼働の維持と規模の拡大に苦労する中、Queue-it はEdgeWorkers を活用して、Akamai Edge プラットフォームの力を利用してこの課題を解決し、ワクチン接種の普及に寄与しました。このエッジ上に展開されたコードにより、キューイングロジックを備えた仮想ウェイティング・ルームを構築して、接種予約申し込みのアクセス集中に対応できます。米国のある州が運営するワクチン接種予約サイトでは、このEdgeWorkers コードを駆動して、5 分以内に 115 万人の接種予約希望者のリクエストを処理できました。

世界トップクラスの API の信頼性とパフォーマンスを大規模に展開

世界中の多くの組織がデジタル変革を最優先事項として掲げており、マイクロサービスアーキテクチャを積極的に採用しています。ますます多くのアプリケーション機能がエッジに移行しています。エンドユーザーに近いエッジでは、レイテンシーの低減とパフォーマンスの向上が期待できるためです。そして、これにより、アプリケーションをモジュール形式で設計する必要性が高まっています。エッジとクラウドにマイクロサービスを配置し、すべて API を介して通信する形式です。API は、最新のアプリケーションを接続し、デジタル体験を推進するための戦略的要素となっています。Akamai は、2020 年だけでも、300 兆件を超える API リクエストを配信しています。Akamaiは、API 配信に対して継続的な投資を行い、拡大を続けるAPI トラフィックが生む新たな課題を解決するための先進的な技術開発を続け、この分野でのリーダーシップを発揮していきます。    

アップデートの内容    

API Acceleration ― Akamai の最新のデリバリー製品は、API トラフィック用に特化した最適化が実装されています。大規模展開における信頼性とパフォーマンスを向上させ、高速で魅力的なユーザー体験を実現します。現在、重要なユーザー向けアプリケーションでは、小さく、非常に動的な API トランザクションが中心的な役割を果たすようになっています。しかし、そのようなトランザクションは、演算負荷が高く、レイテンシーの影響を受けやすく、トラフィックの急増に弱い傾向があります。この製品により、Akamai の分散エッジネットワーク全体に最近導入された専用のエッジハードウェア、API トラフィック用に予約されたキャパシティ、優先ルーティング、GraphQL キャッシングなどを利用して、トラフィックが激増しても API トランザクションを正常に完了させ、高い可用性を維持できます。

ここで紹介したのは機能の一部に過ぎません。プラットフォームアップデートの詳細については、当社の Web サイをご覧になるか、動画を視聴するか、コミュニティブログをお読みください。Akamai のエッジテクノロジーポートフォリオ全体の新しい製品機能の詳細を確認できます。

それでは 2 日目もお楽しみに。セキュリティの新機能について説明します。



Alex Balford

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Alex Balford

June 15, 2021

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執筆者

Alex Balford

Alex Balford is a Senior Product Marketing Manager at Akamai Technologies responsible for global marketing activities across Akamai's media delivery solutions portfolio. As a seasoned media professional, he conveys a keen understanding of market and technology trends influencing the evolving TV and OTT landscape. His experience includes marketing technologies that span across OTT content management and delivery, advertising and Content Delivery Networks (CDN). Prior to joining Akamai, he was at SeaChange International.