ネイチャーポジティブな取り組みでオンラインライフの力となり、守る

生物多様性には、いつも驚かされます。
今後 10 年間で気候変動の最悪の影響を回避するために必要な温室効果ガスの排出削減のうち、3 分の 1 は、陸域や海洋の生態系、そしてそこに存在する生物多様性を保全・再生することで達成できることをご存知でしたか?また、世界の経済活動の 50% が、中程度または大きく自然に依存していることをご存知でしたか?本当に驚きですね。
生物多様性は命を支える
生物多様性は、空気と水を浄化し、受粉や自然な害虫駆除を通じて農業を支え、その他にも私たちの健康や福祉に貢献する無数の生態系に寄与しています。言うまでもなく、気候変動への自然に基づく解決策をはじめ、私たちの技術や医薬品の開発につながる科学的発見の無限の可能性も秘めています。生物多様性は、地球上の生命の複雑さ、そして地球を維持するためのその精巧な仕組みを真に称えるものです(図)。

図:絶滅寸前の種でありながら、体の器官や四肢を再生する能力を持つウーパールーパーは、医療研究や発見の分野で注目を集めてきました。
生物多様性は急速に失われつつある
気候変動の影響は日々明らかになっており、人間の行動が地球の自然なバランスを乱してきたことは否定できません。気候変動により生物多様性が著しく失われており、大きな懸念材料となっています。
気候変動が進むなかで、「私たち」(この文章を読んでいる皆さんが人間であると仮定して 😉)が地球の自然なバランスを変え、生物多様性の喪失を加速させてきたことは明らかです。
世界経済フォーラムによると、生物多様性の喪失と生態系の崩壊は、今後 10 年間で最も急速に悪化する世界的リスクの 1 つとされています。生物多様性の喪失は、短期的にも長期的にも人類の幸福を脅かします。企業やグローバルサプライチェーンが日々この喪失に関与していることは明白です。社会は、その影響をより積極的に監視・評価し、自然との共生に向けて意識的かつ計画的なアプローチを実践していく必要があります。
Akamai では、生物多様性の喪失が、当社のグローバルサプライチェーンや事業、そして私たちが暮らし、働き、関わる地域社会に対して、多様かつ場合によっては予測不能な形で影響を及ぼす可能性があることを認識しています。
Akamai Cloud を活用して持続可能で公平な未来を創造する
Akamai は、自社のサステナビリティミッション「Akamai Cloud の力を活用して、世界に持続可能で公平な未来を創造する」を指針としています。バリューチェーンを評価して生物多様性の喪失に関連するリスクへのエクスポージャーを把握し、その影響を最小限に抑えるとともに、ネイチャーポジティブな慣行を導入するための戦略的アプローチを構築しています。
当社の課題の評価
生物多様性の損失に関連する Akamai の環境的側面には、以下が含まれます。
グローバルな事業全体における電力消費
ハードウェアの購入および廃棄
ネットワーク機器の設置、保守、運用
世界で最も分散化されたネットワークとして、これらの各側面を評価し、対応策を講じる中で、さまざまな課題に直面しています。Akamai には、独自のビジネス構造があります。当社はプラットフォーム全体で使用されるハードウェアを自社で製造しておらず、主に賃借しているデータセンター空間で業務を行っています。
私たちが自問しなければならなかったのは、「物理的なスペースを限定的に管理しながら、Akamai のサステナビリティミッションを実現し、生物多様性の損失のリスクを緩和するためにはどうすればよいか」ということです。
デジタル事業とともに、ネイチャーポジティブな取り組みを実現する
パートナーシップとサプライチェーン
Akamai がポジティブな影響をもたらすためには、パートナーとの連携とサプライチェーンにおける関与が不可欠です。パートナーシップは、Akamai のサステナビリティプログラムの基盤です。Akamai の独自の事業構造上、サプライヤーやデータセンターパートナーと緊密に連携し、生物多様性の喪失に伴うリスクへの理解を深め、バリューチェーンにおける依存関係が損なわれないようにすることが重要です。
また、強力な責任あるサプライチェーンプログラム(RSCP)を通じて、適切な方法でビジネス上の成果を生み出すことにも注力しています。RSCP を通じて、各サプライヤーがどの段階でサステナビリティに取り組んでいるかを把握し、ネイチャーポジティブな実践を含む Akamai の企業価値と共に進む方法を確認し、支援するための取り組みを実施しています。
2030 年サステナビリティゴール
生物多様性に関する Akamai の影響を分析する中で、私は、2030 年までに達成を目指す当社のサステナビリティゴールについて、影響が最も大きい領域を的確に捉え、責任と重要性に基づいているという確信を深めています。
当社は、全世界での電力消費による影響を緩和することを目的に、100% 再生可能エネルギーを利用し、ネットゼロ排出を実現するプラットフォームの構築を目指しています。また、現在当社は電子廃棄物を 100% リサイクルしており、今後も Akamai Cloud から出る電子廃棄物を可能な限り再利用し、使用期限が終了した場合には責任を持って適切に処理していく計画です。
さらに、エコシステムに有害な毒素を放出し、土壌や水質汚染を引き起こす電子廃棄物の不適切な廃棄やリサイクルに、Akamai が関与していないことを誇りに思います。
常に進化するサステナビリティプログラム
サステナビリティは、ベストプラクティス、データの可用性、そして自社の環境影響に対する理解が常に進化している、非常にダイナミックで魅力的な分野です。環境への影響を正確に把握するために、Akamai のサステナビリティプログラムも常に進化しています。当社では、スコープ 3 排出量を追跡し、分散型エッジ&クラウドプラットフォームをご利用のお客様向けに、カーボン計算機などのリソースを提供しています。
さらに、当社の各拠点における生物多様性や環境への影響・リスクについて、より深く理解するための機会を模索しています。情報通信テクノロジー業界向けにデータの質が向上し、ガイダンスも整備されつつある中、当社のアプローチも継続的に更新していきます。
影響を軽減する
生物多様性の維持は、地球上の私たちの健康と繁栄にとって不可欠です。現在、世界的な生物多様性の減少傾向が懸念されており、すべての人々にとってリスクとなっています。Akamai は、生物多様性への影響を軽減するために、事業全体において自然に配慮した、より持続可能な取り組みの導入に努めています。
詳細を見る
サステナビリティに関する Akamai の環境への取り組みの詳細については、サステナビリティに関する Web ページをご覧ください。