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Akamai Edge DNS の概要

Written by

Jonathan Zarkower

March 06, 2020


Akamai は、「高度なセキュリティはエッジから始まる」をモットーとしています。そしてこのたび、当社の権威 DNS サービスの名称を Fast DNS から Edge DNS に変更することになりました。すでに Fast DNS をご利用のお客様はどうぞご安心ください。今回は単なる名称のみの変更です。ただし、今回の発表では、Akamai の権威 DNS 製品が次の進化段階に入るとの言及もありました。今後、Edge DNS は製品としてさまざまな形で進化していきます。これはお客様にとっても Akamai にとっても朗報と言えます。

製品の名称を決めるのは簡単なことではありません。名称変更であればなおさらです。Fast DNS の名称変更は大きな決断でした。しかし、当社のロードマップをかんがみ、今後の方向性を考えたとき、この製品の名称として「Fast DNS」がベストであるのかどうかを検討せざるを得ませんでした(もちろん Fast DNS が「fast(高速)」ではないからという理由ではありません)。皆様にご理解いただけるよう、詳しく説明したいと思います。

DNS はインターネットにとっても Akamai にとっても不可欠

調査会社、Strategy Analytics は、インターネットに接続されるデバイスの数が 2025 年には 386 億台、2030 年には 500 億台に急増すると推定しています。1 台のデバイスがインターネットリソースにアクセスしようとするたびに DNS トランザクションが発生します。この事実だけでも、インターネットの基本的機能に対する DNS の影響を軽視することはできません。つまり、DNS は接続されるすべてのモノの根源であり、インターネットにとっては生物の心臓のようなものなのです。今後の成長予測を考えれば、多くの組織にとって DNS はすでに戦略的テクノロジーであると言えます。

もしも Akamai Intelligent Edge Platform のようなコンテンツ・デリバリー・ネットワークがなかったら、インターネットの機能は今私たちが知っているものとは異なっていたことでしょう。Akamai の創設者は 1990 年代の終わりごろ、中央に集約された少数のオリジンではなく、「エッジ」サーバーによる大規模な分散ネットワークからウェブコンテンツを配信できなければインターネットの成長を維持できないのではないかと考えました。まさにそのとおりでした。「エッジ」という言葉が業界で使われるようになるずっと前から、Akamai は実際にエッジのコンセプトを考案していたのです。そして、Tom Leighton、Danny Lewin を始めとする初期の Akamai チームが高度な数学的アルゴリズムから生み出したコンテンツ配信手法は DNS に根差したものでした。

DNS は Akamai の DNA

Akamai プラットフォームの可用性は Akamai サービスの信頼性を保つために不可欠なものであり、DNS は当社のコンテンツマッピング機能の中核的要素でした(これは今も変わりません)。そのため、Akamai のエンジニアは初期から世界で最もパフォーマンス、スケーラビリティ、耐障害性に優れた DNS インフラストラクチャを構築することに注力しました。この取り組みの成功を疑う余地はほとんどありません。Akamai のサービスは、何千台ものサーバーで構成された、耐障害性に優れたグローバルネットワーク上に構築され、世界 40 か国以上の数百の都市で展開され、エンドユーザーや顧客の近くで稼働しています。Akamai のお客様はこのことをご存知だからこそ、安心して DNS を利用されているのです。Akamai のエンジニアは DNS の標準化や業界の取り組みにも大きく貢献してきました。今もお客様にメリットを提供できるようイノベーションの取り組みを続けています。

当然のことですが、DNS における Akamai の成功はさらなる成功へとつながりました。お客様は信頼性の高い Akamai の DNS ネットワークを自社の DNS インフラストラクチャに利用できないかと考えるようになり、そうしたお問い合わせが多くなりました。この要望に対応するため、Akamai は Enhanced DNS(eDNS)というサービスを開始しました。これが現在の Fast DNS の前身です。さらに、Akamai の DNS ベースのコンテンツ・マッピング・アルゴリズムは、Global Traffic Management(GTM)と呼ばれるクラウドベースのグローバルサーバー負荷分散サービスにも利用され、ここでも成功をもたらしました。最近、Akamai は Xerocole と Nominum の 2 社の買収など、再帰 DNS テクノロジーへの投資を活発化させていますが、これにより、エンタープライズやユーザーをフィッシング、マルウェア、およびその他の標的型脅威から守る機能が大幅に強化されました。もちろん、Akamai の周辺でも、「DNS は Akamai の DNA」というフレーズがよく聞かれるようになっています。それが真実であるからです。

このような実績がありながら、Akamai は DNS 分野での功績をほとんど宣伝してきませんでした。これはおそらく、DNS が「前提」テクノロジーであり、目立ちにくいものだからだと思われます。

Akamai の DNS 製品はパフォーマンスとセキュリティの両製品を強化する

Akamai のこの分野での功績はあまり知られていません。CDN 企業として有名ですが、Akamai は大きく拡大し、コンテンツデリバリーでの名声にとどまらず、エッジセキュリティのリーダーとして認知されるようになりました。Akamai のセキュリティ事業の成長に加え、インターネット上の悪意ある者にとって DNS が一般的な攻撃ベクトルとなったという状況もあり、お客様から、Fast DNS をパフォーマンス関連の製品というよりは、広く利用されている Akamai の WAF ソリューションや DDoS 緩和ソリューションを補完するセキュリティ製品と捉えている、とのお声を頂くようになりました。Fast DNS は、耐障害性に優れたアーキテクチャ、グローバルな規模、攻撃下における稼働継続能力を特長とし、DNSSEC にも対応しています(驚いたことに DNSSEC は一部の「有名ブランド」の DNS プロバイダーも提供していません)。そのため、「DNS が停止すればインターネットも停止する」ということをよく知るお客様は Fast DNS に大きな関心を寄せるようになりました。セカンダリ DNS サービスとしての機能だけでも、プライマリ DNS が停止するという不運な事態のフェイルセーフとして効果があります。市場にはさまざまな DNS サービスがありますが、結局、Akamai の製品ほど安全で信頼性の高いものはないと私たちは考えています。

前述のとおり、Fast DNS か Edge DNS かは「高速かどうか」の問題ではありません。確かに、この製品には DNS 応答を高速化する機能があり、今後、DNS パフォーマンスについてのブログも投稿しようと思っています。しかし、現在および今後導入が予定されている多彩な製品機能は、速度に関連したものとは限らず、Fast DNS という名称では、この製品の機能や利点を総合的に表すことはできないと感じるようになりました。

なぜ「Edge DNS」なのか

前述した 3 つの重要ポイントについて再度まとめてみたいと思います。

  1. DNS はインターネットにとっても Akamai にとっても不可欠な要素です
  2. DNS は Akamai の DNA とも言えるものですが、Akamai はこれをあまり宣伝してきませんでした
  3. Akamai の DNS 製品はパフォーマンスとセキュリティの両製品を強化します

このような状況のもと、主に以下の 2 つの要因から、名称を Edge DNS に変更するという決断に至りました。

  1. ある 1 つの特性(高速、安全、信頼性など)のみを表すのではなく、もっと広く、エッジサービスにおけるグローバルリーダーとしての Akamai の位置付けにふさわしい名称を採用したい
  2. Akamai は今後も、セキュリティ、パフォーマンス、ユーザビリティ、DevOps に関連したお客様と市場の多様なニーズに対応するため、さまざまな機能や強化への投資を続けていく

もう 1 つ単純な要因ですが、ちょうど良いタイミングだったということもあります。Akamai 内における DNS の盛り上がりを Akamai の DNS 製品に関連して外部にも伝えたいと思うのは自然な成り行きでした。さらに、DNS は Akamai のお客様にとって、これまでよりもいっそう重要なものとなっています。この新たな名称と積極的なロードマップへの取り組みにより、今後の Edge DNS の進化をお客様に喜んでいただけると考えています。今回の発表に関連した資料を当社の Web サイトや Akamai Community で公開しています。これらの資料で Edge DNS の詳細をぜひご確認ください。

Akamai から新世代の DNS が始まります。Edge DNS へようこそ!



Written by

Jonathan Zarkower

March 06, 2020