ECサイトの売上を守る!Audience Hijacking Protectorで見えたWebサイト顧客の乗っ取り行為
はじめに
Eコマース市場が急激に拡大するなか、Webサイトに訪問した顧客を乗っ取る「オーディエンスハイジャッキング」と呼ばれる問題が顕在化しています。一部のブラウザの拡張機能によって、不正な広告が表示されたり、他サイトとの価格比較や割引クーポンがポップアップすると、ECサイトにとっては、訪問客を他サイトに誘導されて機会損失と収益減につながりますし、考え抜いて用意したECサイト上での上質な顧客体験も混乱してしまいます。
これらのビジネスリスクへの対策で鍵となるのは、ブラウザー内のふるまいを可視化することです。ブラウザー内での望ましくないふるまいを排除することで、顧客体験を適切に管理し、潜在的な収益の改善が可能になります。
Akamai の Audience Hijacking Protector は、Webサイト訪問者を乗っ取る、またはアフィリエイト手数料を不当に得るような不正なブラウザー拡張機能の悪用を制御します。

Audience Hijacking Protector の詳細については、以前のブログ記事で紹介させて頂いていますので、ご参考下さい。
本ブログでは、Audience Hijacking Protector の利用企業における検知傾向をご紹介致します。
最大15%のECサイト上の購買行動に影響
先行する企業10社のサイトで Audience Hijacking Protector を利用して、Webサイト上の購買行動に影響を与えているブラウザ内のふるまいを確認したところ、5%~15%のユーザーセッションが影響を受けていました。
具体的には下記のようなブラウザー拡張機能による動作が検出されていました。
- 競合企業との価格比較表示・・・他社サイトに誘導される
- 不当なクーポンの表示・・・不当に割引適用されて購入される
- 無許可の広告の表示・・・ユーザー体験の低下
- 不当なアフィリエイトコードの埋め込み・・・不当な手数料の発生


ECサイトやユーザーの特性によって影響度合いは異なりますが、上表の通り、ECサイトの収益損失やブランド価値低下につながるリスクが Audience Hijacking Protector によって顕在化しているのがご理解頂けるかと思います。
オーディエンスハイジャッキングのリスクを可視化
オーディエンスハイジャッキング対策の第一歩としては、ブラウザー内の挙動を可視化しリスクを把握することです。Audience Hijacking Protector は、自社サイトにアクセスしたエンドユーザーがどのようなブラウザー拡張機能を利用しているのか、またどの程度の頻度で利用されているのか、などを可視化します。そして、自社サイトにとって好ましくないブラウザー拡張機能を制御することが可能です。
なお、弊社のWebスキミング対策である Page Integrity Manager をご利用のお客様は、専用製品である Audience Hijacking Protector の一部の機能が搭載され、Audience Hijacking Visibility 機能として、ユーザーが利用しているブラウザー拡張機能の可視化が利用可能になりました。詳細は弊社営業担当までお問合せ下さい。

最後に
このような購買行動に悪影響を与えるふるまいは、ユーザー側(ブラウザー内)で発生しているため、ECサイト管理者にて把握することが困難です。しかし、ECサイトの売上やブランド価値に関わる問題であり、対策が求められています。
お客様のECサイトにおいて、訪問客を乗っ取る行為や不当なアフィリエイト手数料が発生しているかどうか、Audience Hijacking Protector で可視化し制御することが可能です。
これを機に、Webサイトの顧客乗っ取り対策をご検討してみては如何でしょうか。