Cloud Wrapper はサービスの信頼性を重視し、冗長性およびフォールト・トレランス・メカニズムを組み込んでいます。これにより、オリジンインフラでのリクエストの急増が防止され、オリジンの健全性とパフォーマンスが維持されます。
オリジンのオフロードを最大化し、エグレスコストを削減
Cloud Wrapper を使用してオリジンのオフロードを改善し、クラウドのエグレス(出方向の通信)コストを削減することで、Akamai Cloud を介してプライベートクラウド・プラットフォームおよびパブリッククラウド・プラットフォームにシームレスに接続します。予測可能なサービスレベルを維持しながら、トラフィックの急増時にも高い可用性と一貫したパフォーマンスを実現します。Akamai の配信サービスと統合することで、スケーラブルでパフォーマンスに優れた体験をエンドユーザーに提供します。
大規模なオフロード。コスト削減効果で、視聴者の満足度の向上。
Cloud Wrapper の仕組み
機能
- 複数の場所に自動レプリケーションすることで、耐障害性、可用性、パフォーマンスを最大化します
- カスタムキャッシングは、トラフィック量が多い状態や急増時にも、高レベルのオリジンオフロードを確保できます
- Akamai の配信エキスパートが 24 時間対応し、お客様の目標達成を支援します
- フットプリント分析により、需要の急増に備え、ストレージニーズを見極めることができます
- 各ユーザーに最適なキャッシュ場所を特定することで、最適な配信とパフォーマンスを確保します
- Akamai の配信やサードパーティ CDN と組み合わせることで、ワークフローを合理化します
Cloud Wrapper を使用してオリジンをオフロードし、エグレスコストを削減する方法について説明します。
エグレスコストを制御
エグレスコストを制御
オリジンインフラの健全性とパフォーマンスには大きなばらつきがあります。エッジサーバーが、キャッシュされていないコンテンツのリクエストをエンドユーザーから受け取ると、キャッシュミスとなり、そのリクエストはオリジンへ送られます。オリジンインフラのトラフィックボリュームが増えるにつれて、パフォーマンスが低下しはじめ、ユーザー体験に影響が生じる可能性があります。さらに、オリジンがパブリッククラウドに置かれている場合、リクエストのボリュームが大きくなれば、クラウドインフラの要件が厳しくなり、エグレスコストが跳ね上がる可能性もあります。
Cloud Wrapper は、アクセス回数の多いコンテンツと少ないコンテンツが混在する巨大なライブラリのキャッシュ効率を大幅に高めます。エッジで発生したキャッシュミスは Cloud Wrapper のキャッシングレイヤーへとルーティングされ、オリジンを経由しなくてもコンテンツを提供できる可能性が高まります。ユーザー数の多いイベント(ライブストリーミングなど)の際やダウンロード需要が増大した際にオリジンへの負荷をさらに減らすために、Cloud Wrapper にはリクエスト共有機能があります。これは、オリジンからコンテンツを取得する際にエンドユーザーからの複数のリクエストを結合する機能です。これによりオリジンへのリクエスト数が減り、効率的になります。
トラフィックの急増からオリジンを保護
トラフィックの急増からオリジンを保護
オリジンのオフロードレベルを最大化し、一貫してそのレベルを維持することが不可欠です。オリジンサーバーに大量のリクエストが直行すると、DDoS イベント時と同様、サーバーが停止する可能性があります。
そのため、Cloud Wrapper には、可用性と一貫性に優れたオリジンスパイク保護機能が用意されています。高可用性を念頭に設計されたこのソリューションは、本来備えている冗長性に複数の独立した領域を組み合わせて、コンテンツをバランスよく均一に保管します。分割されたそれぞれのコンテンツは、最低でも 2 か所に保管されます。
また、Cloud Wrapper のアーキテクチャ設計は、物理的な場所には一切依存していません。1 つの領域がダウンすると、Cloud Wrapper は保管されたコンテンツを再度ハッシュ化し、利用可能な領域全体に均等に分散します。利用不可領域にコンテンツリクエストが到達すると、そのリクエストはオリジンサーバーへとルーティングされる前に、少なくとも 1 か所のバックアップ領域へ送られます。このような保護機能によってオフロードレベルが一貫して高く保たれるため、ライブ・ストリーミング・イベントやゲームのリリース、エンドユーザーリクエストの予期せぬ増加など、トラフィックの急増が予想される事態にも確実に対処できます。
マルチ CDN アーキテクチャ
マルチ CDN アーキテクチャ
マルチ CDN アーキテクチャを管理する場合、オリジンへのリクエスト数が増えるため、高レベルのオフロードを維持する際の複雑さが増し、インフラのコストも増大します。マルチ CDN アーキテクチャのサポートに使用するオリジンが 1 つであろうと複数であろうと、Cloud Wrapper は複雑さの軽減に役立ちます。
Cloud Wrapper が配信アーキテクチャのセントラルハブとして機能し、共有のキャッシュを維持するので、マルチ CDN アーキテクチャをスケーリングしながら、オリジンのオフロードが予測可能となり、コストを節約できます。Cloud Wrapper は、複数の CDN のキャッシュを集中管理し、キャッシュヒット率を高めるとともに、複数の CDN からのリクエストを、オリジンに転送される前にまとめることで、オリジンに送信されるトラフィックを減らします。
よくある質問(FAQ)
Cloud Wrapper は「一度だけフェッチする」プロセスを使用して設計されており、お客様のオリジンオフロードのレベルを最大限に高めることができます。このアーキテクチャは、いくつかの手法により、オリジンからコンテンツを取得する回数を可能な限り少なくしています。例えば、確定的バインディング/コンテンツ・サーバー・マッチングや、オリジンに転送するリージョン数の削減などです。
場合によっては、Cloud Wrapper は 99% を超えるオフロード率を達成することもあります。ただし、オフロード率はコンテンツのフットプリント、キャッシュ・エビクション・ポリシー、およびユースケースによって異なります。
限られた数のデータセンターに依存することの多い集約型パブリック・クラウド・インフラ内に消費者向けコンテンツを保存する場合、コンテンツは通常、エンドユーザーから遠く離れた場所に置かれます。ユーザーが大量のコンテンツを要求すると、オリジンからの取得に多大なコストがかかる可能性があり、配信パフォーマンスが低下することがよくあります。それよりも、インターネットのエッジに広く分散されたソリューションを使用して、エンドユーザーに近い場所でコンテンツを配信すれば、優れたエンドユーザー体験を提供できます。クラウド・オリジン・サービスとエッジネットワークの間に最適な接続を確立することは、次の理由から重要です。
最高のエンドユーザー体験を実現するためには、エッジネットワークからのリクエストの量を最大化する必要があります
オリジンからのリクエストをオフロードすることで、多くの場合、データ・エグレス・コストとオリジンのパフォーマンスへの影響を最小限に抑えられます
リソース

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