Cloud WrapperとCloud Interconnectの導入により、 オフロード率を劇的に向上し、オリジントラフィックコストの80%低減を実現

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コンテンツの保管コスト低減を目指し、Googleのストレージサービスに移行

2005年6月に設立された株式会社ビデオマーケットは、VOD(Video On Demand)サービスのパイオニア企業として映画やドラマ、アニメなどの動画配信サービスを展開しており、現在では 映画配給会社やテレビ局など400社以上の版元との取引を通じて、22万本以上の作品をライン ナップしている。この圧倒的な作品本数と“高画質での安定配信”が同社サービスの大きな強みだ。さらに近年では、自社サービスのために構築した動画再生基盤の拡販にも注力しており、アライアンス先であるmusic.jpやCOCORO VIDEO、DMM.com、また2019年からはJCG(ジャパン・コンテンツ・グループ)公認コンテンツホルダー直営のMIRAILや、GYAO!ストアにも動画配 信プラットフォームを提供している。

同社はクラウドストレージに保管する動画コンテンツを、アカマイのCDN(Content Delivery Network)を介してエンドユーザーに届ける形態で、VODサービスを提供しているが、ビジネスの拡大に伴い配信コストの増加が大きな課題となっていた。以前の状況について、開発本部 インフラ・R&D部 部長の金炯才氏は次のように説明する。

「現在我々は22万本以上の作品を提供していますが、これらの作品は全てクラウドストレージ に保管しています。しかし作品数の増加に伴い、データ量はペタバイト単位に、保管コストは月間 数百万円にまで膨れ上がっていました。今後も作品数を拡充していくというビジネスの方向性を踏まえれば、まずこの保管コストを一旦下げておく必要があります。そこで既存のクラウドストレージをリプレイスすることを決定し、2018年3月に複数のサービスを比較して選択したのが、信頼性が高く、コストも安いGoogleのストレージサービス(=Google Cloud Storage:GCS)です」(金氏)。

GCSの採用によってストレージコストの低減を実現した同社だが、しかしもう1つ、解決しなければならない大きな課題があった。それが“オフロード率”の改善だ。

ビジネスのさらなる拡大に向け、“オフロード率”の向上が課題に

オフロード率とは、エンドユーザーのリクエストに対して、オリジンサーバーではなく、CDNのキャッシュサーバーからコンテンツを返している割合のことだ。以前同社では、この数値が悪い時には20%台の後半にまで落ち込んでいたという。

「我々はお客様によりよい視聴環境をご提供するためにCDNを利用していますが、一方で20 万本を超える作品数は、視聴される作品の“ロングテール化”に繋がります。これがオフロード率の悪化を招いていました」(金氏)。

CDNのキャッシュサーバーには、数多く視聴されるコンテンツがキャッシュされることになる。そのため視聴回数の少ないコンテンツはキャッシュサーバーからどんどん押し出されてしまい、ユーザーからリクエストがあった時には、GCSまでオリジナルを取りに行くという事態が発生する。以前は全リクエストの80%がGCSにまで及ぶという状況が発生していた。

「GCSからのEgress(=データの読み出し)にも多大なコストが発生します。せっかくGCSを採用して保管コストを低減したにも関わらず、保管コストとほぼ同等の読み出しコストが発生していました。今後も作品本数を増やし、ビジネスをさらに拡大していくためには、この課題を解決する必要があります。そこで導入したのが、アカマイの提供するCloud Wrapperでした」(金氏)。

Cloud Wrapperは、クラウドインフラとCDNの間に位置し、いわば“CDN全体のキャッシュ”として機能するソリューションだ。Cloud Wrapperを導入することで、CDN側のキャッシュサーバーから押し出されたコンテンツもCloud Wrapperにキャッシュされるので、GCSからの読み出しを大幅に減らすことが可能になる。結果、オフロード率は向上し、Egressコストも削減することができる。

「オフロード率の向上を目指すに当たっては、他のCDNベンダーからも提案をもらっていましたが、2018年の秋にアカマイから“2019年春頃にCloud Wrapperがリリースされる”という話を聞き、また米Akamaiのプロダクトマネジャーの方から米国3社の先行事例を紹介してもらい、Cloud Wrapperの導 入によるオフロード率の改善効果を具体的な数字として提示してもらいました。こうしたアカマイとの緊密なコミュニケーションを通じて、Cloud Wrapperが我々の課題を解決してくれると感じたのです」(金氏)。

そして同社は、アカマイのCDNの既存ユーザーであれば、稼働開始までほぼ何も手を煩わせる必要がないこと、万一効果が上がらなかった場合には、いつでも導入前の状態に戻せることなども併せて評価し、Cloud Wrapperの導入を決定した。2019年4月から導入プロジェクトを開始し、同年7月にわずか3カ月でカットオーバーを迎えた。国内ではCloud Wrapperを最も早く導入した一社だ。

Cloud Wrapperの導入で、オリジントラフィックを80%以上 削減し、大幅なコストダウンを実現

Cloud Wrapperのカットオーバーから約4か月が経過した現在、ビデオ マーケットは、低い時には20%台後半だったオフロード率を最大80%にまで向上させることに成功し、結果としてオリジントラフィックを80%も削減した。

「Cloud Wrapperの導入から1週間後には結果が出始め、2週間後にオフロード率は60~70%にまで上昇しました。そして1か月後、ピーク時には80% を超えたのです。70%を超えれば成功だと考えていたので、これはまさに期待以上の劇的な改善効果だと言えます」(金氏)。

また今回同社ではトラフィックコストのさらなる低減を図るために、GCSと Cloud Wrapperを繋ぐ専用線としてCloud Interconnectも導入した。

「Cloud Interconnectは、他のユーザー企業と共用になるネットワークサービスですが、Cloud Wrapperの導入によりGCS-CDN間のトラフィックは今よりも減ることが期待できたこと、それによって共用ネットワークでも大きな影響を受けることなく、トラフィックコストをギガバイト単位で25%下げられる目 途が立ったことから導入を決めました。Cloud Interconnectはコスト削減の観点から、非常に大きな貢献をしてくれているソリューションです」(金氏)。

今後同社では、ユーザーエクスペリエンスの向上のために、トラフィック分析用リアルタイムログ配信ツールのDataStreamやパフォーマンス分析ツールのmPulseといったアカマイ製品の利用も検討していきたい考えだ。

そして最後に金氏は、今回の導入プロジェクト全体を通して自社に寄り添ってくれたアカマイに大きな信頼を寄せることができたと振り返る。

「ユーザー企業とI Tベンダーの間には、通常目に見えない“仕切り線”があります。アカマイとの定例会では色々と苦言を呈することもありましたが、営業 担当の永田さんはたびたびその境界線を飛び越えて、我々の立場で考え、提案してくれました。今までには感じたことの無かったパートナー企業との一体感がありましたね。今後も我々の良きパートナーとして、ユーザー視点での最適な提案を期待しています」(金氏)。

「毎月の定例会では、ご共有いただいたビジネス上の課題などをベースに、 アカマイが“どんな価値をご提供できるのか”を議論させていただきました。 それが今回のCloud Wrapperのご採用に繋がったのかなと考えています。また今後は先にもお話に出たように、ユーザーエクスペリエンスの向上という宿 題をいただいています。グローバルでビジネスを展開する我々の知見を活か し、この新たな課題に対するソリューションをご提案していければと考えています」(永田)。

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