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2023 年 12 月の Patch Tuesday に関する Akamai の見解

Akamai Wave Blue

執筆者

Akamai Security Intelligence Group

December 15, 2023

Akamai SIG is a global team of world-class researchers, engineers, strategists, and data scientists with a broad range of expertise and security disciplines. Our data sources include the enormous Akamai Cloud, open sources, collaboration with third parties, and dark web intelligence. We have also developed our own algorithms and tools that help us deliver our research and keep Akamai security solutions up to date.

今月パッチが適用された 33 件の CVE のうち、4 つが重大で(ただし、リモートコード実行を達成できるのは 3 つだけ)、最高の CVSS スコアは 9.6 です。

皆さん、今回が今年最後の Patch Tuesday です。今月は 33 件のパッチ適用済み CVE だけなので、Microsoft は無事に休暇をとれそうです。しかし Akamai に休みはありません。弊社の一員である Ben Barneaが発見した CVE がパッチに含まれているからです。

いつもの月と同様に、Akamai Security Intelligence Group では、パッチが適用された、より興味深い脆弱性を確認することに着手しました。今月パッチが適用された 33 件の CVE のうち、4 つが重大で(ただし、リモートコード実行(RCE)を達成できるのは 3 つだけ)、最高の CVSS スコアは 9.6 です。今月は、公表されているまたは野放し状態で悪用されていると報告された CVE はありませんでした。

このレポートでは、それらの脆弱性が実際にどの程度重大であるか、影響を受けるアプリケーションやサービスがどの程度一般的であるかを評価し、修正されたバグについて現実的な視点を提供します。Patch Tuesday がリリースされた後は毎回、数日後に Akamai が知見を提供しますのでご注目ください。

こちらは最新情報に応じて更新されるレポートであり、調査の進行に合わせて情報を追加してまいります。どうぞご期待ください。

今月は、バグにパッチが適用された次の領域に焦点を合わせています。

Windows MSHTML プラットフォーム

これは、Akamai の研究者 Ben Barnea が発見した MSHTML コンポーネントの RCE の脆弱性です。

MSHTML は Windows オペレーティングシステム用の Web ページレンダラーであり、コンポーネント・オブジェクト・モデル(COM)インターフェースを公開して、プログラムが Web レンダリング機能を追加できるようにします。Internet Explorer、Microsoft Edge の Internet Explorer モード、Microsoft Outlook などのさまざまなプログラムで使用されます。

Microsoft のアドバイスで説明されているように、この脆弱性は Outlook クライアントに対して使用され、 電子メールを表示する前にトリガーされる可能性があります。この脆弱性は、トリガーされやすいメモリー破損の脆弱性ですが、悪用することは困難です。

Akamai は今後数週のうちに、この脆弱性をトリガーする他のベクトル(電子メール以外)に関する情報など、より多くの詳細な技術情報を共有します。 

Microsoft Edge(Chromium ベース)

Microsoft Edge は、独自のクロスプラットフォーム Web ブラウザーです。当初は独自のツールを使用して開発されましたが、Microsoft は 2020 年にこのブラウザーを完全に移植し、Google の Chromium オープン・ソース・プロジェクトを使用するようにしました。 

今月は、Microsoft Edge に関連する CVE が 3 つあり、そのうち 2 つは重大度の低い情報漏えいの脆弱性で(CVE-2023-38174 および CVE-2023-36880)、残りの 1 つは重大度が中程度の権限昇格(EOP)の脆弱性( CVE-2023-35618)です。どの脆弱性も、攻撃者が悪用するためには、ユーザーを欺いて Web サイトに誘導したりリンクを開かせたりして、フィッシング攻撃に引っかける必要があります。

興味深いのは、EOP の脆弱性は中程度の重大度と評価されていますが、CVSS スコアは 9.6 で、非常に高いことです。このように差がある理由は、この脆弱性をトリガーするのが困難であることです。Microsoft によると、攻撃者がこの脆弱性をトリガーするためには、ユーザーを欺いて、特別に細工されたコンテンツをホストしている Web ページまたはサーバーを開かせ、さらに特別に細工されたファイルを開かせる必要があります。このような多段階のプロセスが求められるため、Microsoft の 報奨金制度ガイドラインに従って、重大度の評価が下げられています。

Microsoft Edge は、Windows オペレーティングシステムにデフォルトで搭載されています。Akamai の見解では、これはエンタープライズネットワークで最も使用されているブラウザーであり、ブラウザーを実行しているマシンの 52% で使用されています。

Microsoft Power Platform コネクター

Microsoft Power Platform は、ビジネスインテリジェンスとアプリケーション開発に役立つツールと製品のセットです。 コネクター は、基盤サービスが Power Platform 製品と通信できるようにするプロキシまたは API ラッパーです。 

今月は 1 つの重大な CVE( CVE-2023-36019)があり、ベーススコアは 9.6 です。攻撃者はこの CVE を利用して、リンク、アプリケーション、またはファイルを操作し、ユーザーを欺いて正当なアプリケーションとやり取りしていると思わせることができます。パッチノートにはカスタムコネクター(Microsoft から利用可能なオプションが提供されていない場合にユーザー自身が構築するコネクター)について記載されているため、Akamai はそこに脆弱性が存在すると推測しています。また、パッチノートには、 コネクターごとのリダイレクト URIを受け取るためにカスタムコネクターを更新する必要があることも記載されています。 

Akamai の仮説 では、コネクターがリダイレクト URI を共有できるため、攻撃者はコネクターやターゲットになりすましてユーザーを欺き、誤った場所に接続させることができたと考えられています。

Microsoft によると、影響を受けた顧客には Microsoft 365 Admin Center 経由、または Azure Portal の Service Health 経由で連絡が行われました。

インターネット接続共有 

インターネット接続共有(ICS)は、インターネットに接続されたコンピューターがローカルネットワーク上の他のコンピューターとインターネット接続を共有できるようにする Windows サービスです。ICS サービスを実行しているコンピューターは、それを使用する隣接コンピューターに DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)および NAT(Network Address Translation)サービスを提供します。 

今月は CVE が 3 つあり、そのうち 2 つは CVSS スコア 8.8 の重大な RCE の脆弱性でした。残りの 1 つはサービス妨害の脆弱性(CVE-2023-35642)で、CVSS スコアは 6.5、重大度は「重要」とされています。

重大な脆弱性はどちらも ICS サービスの DHCP 部分に存在します。 CVE-2023-35641 を攻撃者が悪用するためには、RCE を実現するために特別に細工された DHCP パケットを送信する必要があります。

CVE-2023-35630 を攻撃者が悪用するためには、DHCPv6 入力メッセージの可変長フィールド( DHCPV6_MESSAGE_INFORMATION_REQUEST)を変更する必要があります。攻撃者はどちらの脆弱性を悪用しても、ICS サービスコンピューターで RCE を達成することができます。

ICS は、最新の Windows インストール(ワークステーション および サーバー)でデフォルトで使用でき、通常はトリガースタートに設定されています。つまり、IP NAT Helper RPC サーバーインターフェースへの RPC 接続後に開始されます。

Akamai Guardicore Segmentation の Insight 機能で次のクエリーを使用して、ICS サービスとそのステータスを検索できます。

  SELECT status, start_type FROM services WHERE name='SharedAccess'

私たちが調査したところ、 27% の環境では、一部のマシンで ICS サービスが実行されていました。通常、1 つのネットワークで ICS サービスを実行していたマシンの割合は 1% 未満でした。

以前に対応したサービス

今月の Patch Tuesday で取り上げた CVE の多くは、過去のブログ記事で取り上げたシステムに関するものです。それらのサービスの分析や一般的な推奨事項についてご興味がある方は、これまでの Patch Tuesday に関する Akamai の見解 をご覧ください。

サービス

CVE 番号

影響

必要なアクセス権

Microsoft Dynamics 365 

CVE-2023-35621

サービス妨害

ネットワーク

DHCP サーバーサービス

CVE-2023-35638

サービス妨害

ネットワーク

CVE-2023-36012

情報開示

CVE-2023-35643

OLE DB と ODBC

CVE-2023-36006


リモートコードの実行


ネットワーク

CVE-2023-35639

このサマリーでは、現在入手可能な情報に基づいた Akamai の見解と推奨事項について概要を紹介します。Akamai ではレビューを継続的に行っているため、本資料に含まれる情報は変更される可能性があります。リアルタイムの最新情報は、弊社の X(旧 Twitter)アカウントでご確認いただけます。



Akamai Wave Blue

執筆者

Akamai Security Intelligence Group

December 15, 2023

Akamai SIG is a global team of world-class researchers, engineers, strategists, and data scientists with a broad range of expertise and security disciplines. Our data sources include the enormous Akamai Cloud, open sources, collaboration with third parties, and dark web intelligence. We have also developed our own algorithms and tools that help us deliver our research and keep Akamai security solutions up to date.