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変化の激しい社会に、安定した電力を届ける
日本最大の電力会社である東京電力ホールディングス株式会社(以下、「東京電力 HD」)は、首都圏を中心とした約 2,800 万軒に電力を供給しています。同社は、増加するエネルギー需要、頻発する自然災害、そして高度化するサイバー脅威に直面しながら、日本経済を支える基盤として、重要情報への途切れないアクセスと、システムの保護を求められてきました。
こうした課題に対応するため、同社は Akamai を採用しました。Akamai App & API Protector や Edge DNS を活用することで、デジタル・レジリエンスを強化し、トラフィックの急増への対応や巧妙なサイバー攻撃からシステムを守り、安定したサービス提供を実現しています。
国のレジリエンスを支える電力インフラ
東京電力 HD は、日本の人口およそ3分の1に電力を供給しています。その責任は、単なる電力供給にとどまらず、社会からの信頼そのものに直結しています。台風や地震が発生すると、停電情報や復旧の見通しを確認しようと、多くの人々が同社のデジタルチャネルに一斉にアクセスします。一方で、工事業者、行政機関、 周辺の重要インフラ事業者との連携が昼夜問わず行われます。
東京電力 HD の常務執行役と最高情報責任者(CIO)兼最高情報セキュリティ責任者(CISO)を務める関知道氏は、次のように述べています。
「いかなる状況でも安定した運用を維持するための”レジリエンス”は、IT システムだけでなく、ビジネスプロセスにとっても不可欠です」
しかし、従来のインフラだけでは、災害時に発生する突発的で予測不能なアクセス集中に十分対応できず、また、拡大し続けるサイバー脅威への対策も、攻撃の進化に合わせて強化していく必要がありました。
関氏は続けてこう語ります。
「当社のシステムやネットワークが侵害され、東京をはじめとする関東圏の電力供給が止まった場合、日本経済は実質的に停止してしまいます。このような事態は決して起こしてはなりません。」
Akamai を選んだ理由― ミッションと一致する信頼性
東京電力 HD が対策を検討する際、選定基準は技術的要件だけではありませんでした。災害や緊急時に求められる「可用性」とは、単にサービスを止めないことではなく、社会からの信頼を守り続けることが必要です。災害時には電力だけでなく、正確でタイムリーな情報が強く求められます。
「重要インフラ事業者として、当社は社会的信頼とレジリエンスを何よりも重視しています」と関氏は語ります。「こうした価値観を共有できるパートナーが必要でした。」
サイバー攻撃の激化、トラフィック急増、障害発生時の社会的影響の拡大といった状況においても、確実にサービスを守れること。その点で、Akamai は過酷な条件下でも大規模なサービスを守り続けてきた確かな実績がありました。
大規模な DDoS 攻撃に対処しながら、社会的に重要なサービスの停止を防いできたAkamaiの実績に加え、そのミッションも決め手となりました。
「『オンラインライフの力となり、守る』という Akamai の掲げるミッションは、何千万人もの暮らしを支えるという当社の責務と一致しています」(関氏)
社会に不可欠なインフラを災害や攻撃から守る
日本のエネルギーインフラを支えるシステムを防御するため、東京電力 HD は Akamai App & API Protector(Akamai Managed Security Services を含む)と Edge DNS を導入しています。これらを組み合わせた多層防御により、意図的な攻撃と自然災害によるアクセス集中の双方に耐えられる体制が構築されています。
App & API Protector は、進化し続けるボット攻撃やAPI攻撃を含む DDoS・Webアプリケーション攻撃に対し、防御の中核として機能しています。
「攻撃手法は常に変化していますが、Akamai は最新の脅威インテリジェンスに基づき防御を自動適用してくれます。自社での追跡・更新・管理の負荷を大幅に軽減できています」(関氏)
Edge DNS も極めて重要な役割を担います。災害時に必要とされる停電情報や復旧情報にアクセスできるかどうかは、安定した名前解決にかかっています。
関氏はこう続けます。
「DNS が止まらないという安心感は、社会インフラを支える企業にとって極めて重要です」(関氏)
いざというときも、止まらない情報提供を
自然災害時、東京電力HDの公式サイトはわずか数分で平時の数倍のトラフィックに達することがあります。Akamai のグローバルに分散されたエッジネットワークは、こうしたアクセス需要を分散させて対処することで、オリジンサーバーの過負荷を防ぎ、必要な情報に確実にアクセスできるようにします。
同時に、Akamai は正当なトラフィックと悪性のアクティビティを判定・分離します。「これまでに複数のDDoS攻撃を検知しましたが、Akamai の防御は当社のサービスを守るうえで大きな効果を発揮しています」と関氏は述べています。
その結果、東京電力 HD の重要な情報サイトやカスタマーポータルは、緊急事態が発生してもアクセス可能な状態を維持し、信頼性の高いタイムリーな情報を途切れることなく提供し続けています。同氏はさらにこう語ります。「ここまでの水準で可用性とスケーラビリティを実現することは、自社インフラだけでは極めて困難です。Akamai のプラットフォームと運用に関するノウハウは、災害時に社会的インフラ事業者としての責務を果たす上で大きく貢献しています。」
AI 時代の成長を支える基盤へ
「安心で快適なくらしのため エネルギーの未来を切り拓く」という企業理念のもと、東京電力 HD は、データセンターやAI需要の拡大に対応すべく、電力網インフラへの投資を進めています。同時に、デジタル基盤への要求も高度化し、APIトラフィックの増加、リアルタイム処理の重要性、新たな攻撃面の拡大などへの対応が求められています。一方、攻撃側にもAIが活用され、巧妙な自動攻撃は勢いを増しています。こうした中、同社には防御体制を継続的に強化する必要があります。
「従来型の境界セキュリティだけでは不十分です。Akamai はエッジでの処理能力、高い可視性、強固なセキュリティを組み合わせることで、新たな要件にも対応できると考えています」(関氏)
関氏は最後にこう締めくくります。「Akamai は当社の技術基盤の進化を支えてくれる長期的なパートナーであり、今後も重要な役割を担い続けてくれると考えています。Akamai がプラットフォームと脅威インテリジェンスの強化を続けているからこそ、当社は新たな技術的課題にも自信を持って取り組むことができます」
東京電力ホールディングス株式会社について
東京電力ホールディングス株式会社(東京電力 HD)は日本有数の電力会社であり、首都圏をはじめとする地域に安全で安定した電力を供給しています。同社はサステナビリティ向上を目的としたグリーントランスフォーメーション(GX)の推進、再生可能エネルギーの普及、信頼性の高い原子力施設の再構築、電力施設の再整備と廃止、カーボンニュートラルや自然災害に対するレジリエンスを中心とした新たな価値を創出するための事業基盤の強化に積極的に取り組んでいます。統合報告書の発行や一貫性のある情報発信を通じて、同社は企業価値の向上と社会への貢献を目指しています。
Akamai について
Akamai は、オンラインビジネスの力となり、守るサイバーセキュリティおよびクラウドコンピューティング企業です。当社の市場をリードするセキュリティソリューション、優れた脅威インテリジェンス、グローバル運用チームによって、あらゆる場所でエンタープライズデータとアプリケーションを保護する多層防御を利用いただけます。Akamai のフルスタック・クラウド・コンピューティング・ソリューションは、世界で最も分散化されたプラットフォームで高いパフォーマンスとコスト効率を実現しています。多くのグローバル企業が、ビジネスの成長に必要な業界最高レベルの信頼性、拡張性、専門知識を提供できる Akamai に信頼を寄せています。詳細については、akamai.com および akamai.com/blog をご覧いただくか、X や LinkedIn で Akamai Technologies をフォローしてください。