1,000 Tbps超の圧倒的キャパシティでオンラインライフを守る:世界最大のAkamaiプラットフォームの全貌
現代のデジタルビジネスにおいて、システムの安定稼働とサイバー攻撃への耐性は、単なるIT部門の課題ではなく、ビジネスの存続やブランドの信頼性に直結する最重要課題です。世界中のミッションクリティカルなサービスを支える中枢とも言えるクラウドベンダーにとって、その重要性と責任は計り知れません。私たちAkamaiは、「オンラインライフの力となり、守る」というミッションのもと、日々その重責を担っています。
しかし昨今、私たちが直面しているデジタル環境はかつてないほどの激動の只中にあります。日常的なWeb/APIトラフィックが急激に増加していることに加え、悪意あるサイバー脅威もまた、ハイパースケールボットネットやマルチベクター攻撃などを駆使し、これまでにない規模と巧妙さで進化しています。
本記事では、こうした状況下において、Akamaiがいかにして急増するトラフィックを処理しているのか。そして、巧妙化するサイバー脅威から安全で安定したオンラインライフを守り抜いているのか。その真の強さの根幹となる世界最大級のプラットフォームについてご紹介します。
巨大トラフィックの急増にも揺るがない
私たちが日常的に利用するWebサイトや動画配信の裏側で、Akamaiのプラットフォームは日々膨大なトラフィックを安定して処理し続けています。プラットフォーム上を流れるトラフィックはコロナ禍を境に加速度的に増加しています。1998年の創業から20年以上を経て、2021年に初めて200 Tbpsを記録したピークトラフィックは、そのわずか4年後の2025年には350 Tbps超を5回も記録しました。中でも2025年2月には、396 Tbpsという驚異的なピークトラフィックを観測しました。
日本国内の超人気イベントや大規模ライブ配信であっても、トラフィックが10 Tbpsを超えることはほとんどありません。この比較からも、Akamaiがグローバルで日常的に処理している「396 Tbps」という数字が、いかに膨大で桁違いの規模であるかがお分かりいただけるでしょう。
このような巨大なトラフィックが発生してもシステムがダウンしない理由は、世界130ヶ国以上、4,400以上のEdge PoP(Point of Presence)に展開された「超分散型エッジアーキテクチャ」にあります。すべてのユーザーリクエストは最も近いエッジサーバーにルーティングされ、特定のロケーションへの負荷集中を防ぎます。たとえ一つのEdge PoPが停止しても、トラフィックは自動的に別のEdge PoPへ迂回されるため、単一障害点(SPOF)を事実上排除しています。これにより、Akamaiは世界中のミッションクリティカルなサービスに対して「可用性SLA 100%」という比類のない品質で安定配信を行うことができるのです。詳しくは以下のAkamai Japan のnote をご参照ください。
https://note.com/akamai_jp/n/n17557caf75d4
脅威の進化:かつてない規模のDDoS攻撃
正規のトラフィックが爆発的に増加する一方で、悪意のある攻撃トラフィックもこれまでにない規模と巧妙さで進化しています。2026年現在、DDoS攻撃の脅威ランドスケープを牽引しているのは、「Aisuru」や「Kimwolf」といったハイパースケールボットネットです。
これらのボットネットは住宅用プロキシとして動作し、正規トラフィックの中に悪意ある通信を巧妙に隠蔽します。さらにAIを活用して防御網の弱点を迅速に探索し、マルチベクター攻撃を組織的に展開します。
実際の攻撃ボリュームとしては、世界中の標的に対して約30 Tbpsという記録的な規模の攻撃を仕掛け、Aisuruは20万回以上、Kimwolfは2万5千回以上のDDoS攻撃コマンドを発行したとされています。
こうした洗練された脅威に対抗するため、Akamaiは米国司法省(DOJ)をはじめとする各国の法執行機関と緊密に連携しました。その結果、2026年にはAisuruやKimwolfなど数百万台規模のIoTボットネットのインフラを解体し、関連するDDoS代行サービスを停止させるという成果も上げています。
桁違いのキャパシティ:世界最大規模の防衛力
このような高度かつ大規模な攻撃を難なく処理できるのは、前述の「超分散型エッジアーキテクチャ」に加え、Akamaiが「1,000 Tbps以上」という、同業他社を大きく引き離す圧倒的なエッジキャパシティを保有しているからです。
「超分散型エッジアーキテクチャ」により、レイヤー3/4のインフラ層からレイヤー7のアプリケーション層に至るまでのあらゆる攻撃トラフィックを、発生源の極めて近いエッジで即座に吸収します。攻撃のパワーを無数の拠点へと分散させることで脅威を希釈し、お客様のデータセンターやオリジンサーバーに悪影響が及ぶ前に無害化するのです。
そして、「1,000 Tbps以上」という比類のないエッジキャパシティにより、昨今ボリュームが爆発的に増加し続ける、かつてない規模のサイバー攻撃に直面した際にも揺るぐことはありません。
Akamaiには、「障害は不可避だが、サービス停止は回避可能である」という独自の哲学があります。障害や攻撃を受けることを前提とし、インテリジェントに分散・吸収する強靭な設計により、お客様のミッションクリティカルなビジネスの継続性と信頼を強固に支え続けているのです。
Akamaiのグローバルインフラ
双璧をなすDDoS攻撃緩和専用プラットフォーム:Prolexic
Akamaiでは、前述の超分散型エッジアーキテクチャを有するWAAP/CDN領域のプラットフォームとは異なるネットワークとして、クラウド型DDoS攻撃緩和専用プラットフォームである「Prolexic」というサービスをご提供しています。よく混同されますので、正しい理解が必要です。
Prolexicは、スクラビング型としてデータセンターをはじめとするインフラストラクチャ保護を目的としたサービスであり、全てのポートとプロトコルに対応しています。Web/APIサーバーに限定せず、お客様の公開システムを/24のIPv4アドレスブロックの単位で包括的に保護することが可能です。
東京、大阪を含む世界32箇所以上にDDoS攻撃緩和専用のスクラビングセンターを分散配置しており、占有キャパシティは20 Tbps以上を有しています。これはインフラストラクチャに対する最大規模のDDoS攻撃が複数同時に発生した場合においても十分に緩和可能なキャパシティ設計となっており、戦略的に増強し続けています。加えて共有キャパシティとして、WAAP/CDNのエッジプラットフォームも活用可能な仕組みを備えています。
2024年には、イスラエルの金融機関に対する24時間で419 TBもの悪意あるトラフィックを伴う大規模なインフラストラクチャDDoS攻撃を完全にブロックした実績があります。
前述の30 Tbps規模のハイパースケールボットによるマルチベクター攻撃に対しては、1,000 Tbps以上のWAAP/CDNプラットフォームによりアプリケーション層への攻撃を無害化しつつ、経路やインフラを狙う攻撃は20 Tbps以上の専用キャパシティを持つProlexicで洗浄するという「多層防御」が有効です。それぞれのプラットフォームが保護範囲を補完し合うことで、キャパシティが枯渇することなくシステム全体を守り抜くことができます。
WAAP/CDNプラットフォームとProlexicの併用によるメリットやベストプラクティスについては、詳しくは以下のAkamai Japan 公式ブログをご参照ください。
https://www.akamai.com/ja/blog/security/ddos-attack-bp
さいごに
突発的なトラフィック急増や高度化するサイバー攻撃の脅威に対するビジネス影響への不安は尽きることがありません。
Akamaiが誇る1,000 Tbps以上という比類のないエッジキャパシティや超分散アーキテクチャを有する世界最大のプラットフォームは、単なるスペックや技術的な誇張ではありません。これらはすべて、「お客様の大切なビジネスを止めない。共に加速させる」という私たちの確固たる決意の形なのです。
真のレジリエンス(回復力)とイノベーションをお約束する唯一無二のパートナーとして、Akamaiはこれからも皆様のオンラインライフの力となり、強固に守り続けます。